簡単に海の水深を測る棚合わせの具体的な方法をお教えします。

ウキを使う釣りをする場合、釣りをする場所の水深がどれくらいなのかという情報は釣果を上げる上でとても重要になります。

例えば、海底付近によくいる魚を狙いたいといった場合、海面から見て海の深さを予想するのは不可能です。

海水の透明度によっては数十mもの水深があっても海底の地形がわかるような場所もあるほどです。

ではどうやったら水深がわかるのか?

その方法をご紹介していきます。

必要なものも少ないですし、釣り始めに一度実践してもらえるとその釣り場での釣りがとても有利になること間違いなしです。

必要なもの

まず準備して欲しいものがあります。

ウキを使った釣りをするときに水深を測るので基本の道具はすでに持っていることかと思いますが、必要なものはこんな感じです。

  • 竿
  • リール
  • ウキ止め糸
  • シモリ玉 2個
  • 浮力の低い棒ウキ
  • ウキの浮力よりも重たいオモリ

重要なのはウキの号数よりもオモリの号数の方が大きいものを使うということです。

フカセ釣りや紀州釣りで使うような磯竿の1号前後の細い竿で測る場合は竿自体が重たいオモリに不向きなので、棒ウキ1号に2号のオモリを使うといった感じです。

この時使う棒ウキは非自立ウキを使用します。

非自立ウキとはウキ単体にオモリが入っておらず、重さがかからないと起き上がらないウキのことです。

自立ウキだと常に立つような形状をしていて寝ることがないのでわかりにくいです。

自立ウキとは、ウキのお尻部分にオモリがないっており、負荷がかからなくても自然と立っているウキのことです。

また、カゴ釣りや泳がせ釣りに使うような竿が強いもの(適合オモリが重たいもの)はウキとオモリの号数を上げても問題ありません。

安いウキだとサビキウキというものがオススメです。

千円前後する棒ウキとは違い、200円前後で購入することができます。

サビキウキ3号にナスオモリ5号などで組み合わせましょう。

ウキが大きい方が遠投した時の視認性が上がります。

ではこれらをどうやって使うのかを紹介します。

棚取り

まずは水深を測るための仕掛けをセットします。

あらかじめ水深を予想して、その長さをオモリから測ってウキ止め糸をセットします。

そして、釣りをしたいポイントに仕掛けを投げてウキが沈むのか、寝る(横になる)のかを検証します。

堤防なら5ヒロ(7.5m)、浅そうな磯なら4ヒロ(6m)、深そうな磯なら8ヒロ(12m)ほどで合わせてみてください。

あくまで目安で場所で全然変わりますので参考程度にしてください。

ちなみに1ヒロとは、釣り人が長さを測るときに使う指標で、両手を横に広げた時の右手から左手の長さのことで、人によって多少の誤差はありますが、だいたい1.5mというように考えています。

水深の深さを測るときもこのヒロという単位を使ってざっくりと計算し、例えば4ヒロ分だと6mくらいというようになります。

ウキが沈めばウキ止め糸の場所よりも水深が深いことがわかります。(上の図の右側)

海面にうっすらウキが見えていたらウキ止め糸を微調整。

ウキが全く見えなければ1ヒロ、さらに1ヒロとまずは大雑把にウキ止め糸を遠ざけていき、合わせていきます。

ウキが寝ているとウキ止め糸の場所が遠すぎるので、オモリの方向に近づけて水深を浅く設定します。(上の図の左側)

オモリが完全に沈んだ状態で、ウキが立っている状態が、そのポイントの水深になります。(上の図の真ん中)

水深がわかれば自分がしたい仕掛け作りになるので、その時のウキ止め糸からオモリまでの距離を両手を伸ばしたヒロの単位で数えて、長さを覚えておきましょう。

1ヒロが1.5mで4ヒロなら水深が6mということになります。

水深が6mなら表層は1m、中層は2〜3m、ボトムは5mくらいの棚合わせになります。

イレギュラー

棚取りがうまくいかないといった時は2つのことが考えられます。

まず、5月に棚取りをしている場合は、一年の中でも一番海藻が多い時期になるので、海藻の上にオモリが乗って正しく水深を図れていないということがあげられます。

海藻の量が多く、潜り込むようにオモリが沈んでいき、うまく棚取りができないので、そういう時期では海藻のせいという可能性があることを知っておいてください。

また、棚合わせもざっくりとした把握になります。

もちろん紀州釣りなどの海底を攻める釣りはとても不利になります。

次は、水深を合わせている中で、上手に同じポイントに投げ続けられず、多少ずれて水深が変わってしまうという場合です。

岩場などで水深を測る場合は海底が凸凹しているので、きちんと測ったとしてもウキが波で流されたりするとポイントの場所も変わるので、そういった時はざっくりとした水深さえわかれば問題ありません。

海底が凸凹した場所ではボトムを狙う場合でも少し浅めに棚合わせすることをオススメします。

海底ギリギリに棚を合わせていても、根掛かりの原因になるので、ストレスになります。

魚別の層の考え方

あくまで目安になりますが、一般的にはこんな感じで棚を決めます。

表層には空からの鳥の襲撃といったリスクもあるので魚があまり寄ってこないです。

しかし、夜や朝まづめ(日の出前後)は鳥の襲来もなく、魚の警戒心が和らぎます。また活性が上がることから表層付近に上がってきやすくなります。

釣りをする時間によっても変わるということを覚えておいてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

棚取りについて方法を知っていただくとフカセ釣りやカゴ釣りで有利になるので是非一度実践してみてください。